丹波鳥居野ピノ・ノワール

【ピノ・ノワールとは?】

世界中のワインラバーがよこなく愛するピノ・ノワール。
ピノ・ノワールの魅力とは一体何でしょうか?

最もテロワールを反映しやすい品種といわれており、世界中で栽培されているにもかかわらず、各地域で全く異なった味わいになり、その土地を食文化や雰囲気、造り手の想いを如実にワインとして最も感じさせてくれる品種がこのピノ・ノワールの魅力といえると思います。
かくいう私も自社他社問わずピノ・ノワールをテイスティングする時ほどわくわくすることはありません。

ブルゴーニュ地方を原産とし、赤ワインの代表格としていつもカベルネソーヴィニヨンと対峙する赤品種として有名です。
一般的に冷涼な気候を好み、エレガントな果実味と酸味が特徴で、繊細な味わいを感知する能力に長けている日本人にとって和食にも比較的合わせやすいワインだといえます。

【ピノ・ノワールを使ったワインは?】

好みの味わいを探すのが難しい品種ではありますが、この難解さや色んな表情を見せるのもピノ・ノワールの魅力といえます。
単一品種で醸造されることが多く、その分個性も出やすく冷涼な土地で栽培されたものと温暖な気候で栽培されたものでは全く別の味わいになったりします。

【日本のピノ・ノワールは?】

先日東京で開催された「日本ピノ・ノワールサミット」。全国からワイナリーが参加し、20社ほどがピノ・ノワールを使ったワインを日本でも醸造しています。日本では寒冷地である北海道や東北で近年栽培が盛んに行われていますが、京都丹波でも30年近く栽培し続けています。特に寒冷地である北海道では少し酸味が印象的なワインが多く、逆に京都丹波では酸味もありながら少しタンニンも感じ、全体的にエレガントなワインになります。

【京都丹波のピノ・ノワールは?】

丹波ワインでは1980年代にドイツから苗木を導入しました。
当初はまだ丹波の風土に合った品種が定まっておらず、フルーティーなワインが好まれていた時代背景もあり、リースリング、ショイレーベ、オスティナー、ルーレンダーなどドイツ系の品種を多く栽培していました。
中でもピノ・ブランやピノ・グリは丹波の気候風土でも比較的房を付けはじめたので、1980年代後半に本格的にピノ・ブランと近縁のピノ・ノワールの栽培を始めることにしました。

現在、京都丹波の自社農園に植栽面積約50a、約1000本のピノ・ノワールを栽培しています。
着色を助けるためにベレゾンの時期から下に反射シートをひいて房の下部からも太陽光を当てる工夫をしています。
収穫時期は比較的早めで、8月の後半から9月上旬には収穫します。
きれいな酸味を活かすために一部を瓶内二次発酵スパークリング用として収穫もします。

ルミアージュ

丹波ワインではピノ・ノワールを使い、樽熟成させたスティル赤ワインと、他品種とのブレンドで瓶内二次発酵スパークリング・ロゼの2タイプを醸造しています。

【オススメ 丹波鳥居野ピノ・ノワール】

・丹波鳥居野ピノ・ノワール 2014年 750ml 3500円(税別)
2017年3月10日発売予定 予約受付中
http://www.tambawine.com/fs/tambawine/item_pn14
2013年が完売してから2014リリースまで長らくおまたせいたしました。
いよいよ丹波鳥居野ピノ・ノワール2014を3月10日発売開始いたします。
まだ少し硬さがありますが、グラスに注いで暫く経つと本種特有の香りと奥行きが広がってきます。
ご購入されてしばらくストックされておくもの良いワインです。

web限定72本販売です。

【テイスティングコメント】
色:淡いオレンジがかった透明感のあるルビー色で粘性は中程度。

香り:ほのかな樽香とフランボワーズやイチゴキャンディーのような甘酸っぱい香りが沸きたつ。グラスを回すと樽の香りがはっきりと主張しはじめるが、心地よい香り。微かにミントなどハーブの香りもする。

味:インパクトのある酸味とまだ若々しさの残るタンニンが印象的。果実味は控えめであるが熟成とともに酸味とタンニンが落ち着いたらますますバランスが良くなる予感を思わせる。ライトミディアムボディの赤ワイン。

総評:まだ若さが十分あるので、グラスの中でどんどん変化が楽しめるピノノワール。赤い果実を使ったソースの鴨肉のソテーやニンニクや生姜をきかせたカツオのたたきなどに良くあう。

・丹波鳥居野トラディショナル ロゼ(Traditional Rose) 2012 750ml 3800円(税別)
http://www.tambawine.com/fs/tambawine/trarose12
持続力のある細やかな泡の刺激が心地いい。凝縮感のあるブドウ由来の果実味が豊かでしっかりした味わいのある辛口。適度な酸とのバランスも良好。前菜からメインまでゆっくりと楽しめる。やや濃厚な前菜、豚肉のメインに合う。

・丹波鳥居野トラディショナルロゼ(Traditional Rose) 2008(瓶内二次発酵) 750ml 4500円(税別)
http://www.tambawine.com/fs/tambawine/trarose08
オールマイティーで使い勝手は非常に良く、野菜のテリーヌやタコのトマト煮込みなどの前菜。魚料理ならマグロのカマ焼きやサーモンのオマール海老のムース詰め。肉料理ならイベリコ豚と春キャベツの蒸し煮や丹波黒鶏と地野菜のローストなどと合います。

文:黒井
————–
webサイト
オンラインショップ
レストランduTambaサイト
Facebookサイト