京都丹波の珍しいぶどう品種

丹波ワインの自社農園では約50種類ほどのぶどう品種を栽培しています。丹波の土壌や気候、台木との相性などその大半が試験栽培ですが、中でもちょっとめずらしい品種をご紹介します。

top画像、ワイナリー横の圃場にひっそりと栽培しているのが「マスカダイン」と呼ばれる品種。
ブドウ科ではありますが、染色体の数が違うなどの理由から他のブドウとは違う扱いをうけ「マスカダイン属」とされているようです。
「ハワード」「トーマス」「カルロス」となんとか機関車に出てくるような名前の3品種があり、他のワイン用ブドウの収穫がほぼ終了した頃に収穫時期をむかえFoxy Flavor(フォクシーフレーバー)、日本語で狐臭(こしゅう)と呼ばれる独特の香りが特徴です。
食感としましてはグミのような噛みごたえがあり果皮が分厚いのが特徴です。

続いて聖書にも登場する葡萄、「ネヘレスコール」。
挿絵には男性二人が棒に葡萄の房を差し、肩に担ぐ姿が描かれています。
丹波ワインでも肩に担ぐとまでは行きませんが、毎年30~70㎝程の房が出来上がります。
写真ではわかりにくいですが、房の長さは既に60cmほどになっています。
今年も続々と房が付き、大きくなっていきます。
9月中旬以降になると食べごろになりますので、ワイナリー見学に来られた方には、この時期だけの役得です。
糖度も20度を越える甘くて美味しいぶどうです。
お楽しみに。

続いてピノ・グリ。
こちらはワイン用品種です。
ピノ系と呼ばれる品種は色々あり、このピノ・グリはピノ・ノワールが突然変異した品種です。
同じ突然変異品種としてピノ・ブランがあります。フランス語で「ブラン」は白、「ノワール」は黒、「グリ」は灰色を意味します。
皮の色が灰色というわけではないのですが、黒ブドウでもなく、白ブドウでもないということから灰色と名付けられました。
すでにすっかり着色しており、1粒拝借。
「甘い!」
食べるならすでに糖度十分です。
がワインにするにはまだまだ糖度を上げる必要があります。
こちらも収穫は9月上旬です。

これからのシーズン、ぶどう畑には様々な品種が実っています。
ぜひご覧ください!