柊家 林 克義さん

河原町・新京極といった繁華街から北へ徒歩5分の距離ながら、京都らしい面影が色濃く残る麩屋町の町並みの中に柊家はあります。1818年の創業で間もなく200年を迎える、皇族や幕末の志士、多くの文人が愛した京都を代表する老舗旅館。館内は江戸末期から昭和初期までの風情が残る数寄屋造りの旧館と、新しい設備で快適さと洗練された和の設えを兼ね備えた新館からなり、特に旧館は創業当時の佇まいがそのまま残っています。川端康成がこよなく愛したという部屋は手入れされた中庭が美しく、柱や天井、縁側の大きな昔ながらのガラス戸など歴史を感じさせる建具がそのまま使われていて、床の間には季節に応じた掛け軸が掛けられてあります。(取材に伺った時に何気なく掛けられていたものは、横山大観の作品だったそうです。)
この歴史ある柊家で料飲部門を統括している林克義さん。林さんは、「京都は日本酒が有名ですが、美味しいワインもあることをお客様に知っていただきたかったんです。それをお客様に紹介するのに元々取り扱っていたアイテム数では、選択肢が少なすぎると感じ、直接ワイナリーを訪れ、色々ワインを試飲をして品揃えを強化しました。」と丹波ワインにとって恩人のような存在の人なのです。
そんな林さんのお気に入りの白ワインは丹波鳥居野ピノ・ブラン。「さらっとした上品な甘さ、華やかな香り、京料理との相性はもちろん、ワインそのままでも楽しんでもらえます。まさしく京都をイメージしたワインだと思います。ピノ・ブランは日本では一般的にはあまり知られていないので、日本のお客様にこのピノ・ブランを知ってもらいたいんです。特に鮎の塩焼きの上品な苦みとの相性が良いので是非お薦めしたいワインです。」また赤ワインのおすすめは丹波鳥居野カベルネ・ソーヴィニヨン&メルロー、「丹波鳥居野カベルネ・ソーヴィニヨン&メルローはタンニンが強すぎず、アルコールも海外のワインに比べて低めなので飲み飽きしない味わい。それでいてタンニン、果実味のバランスが良く、滑らかなで上品なところが和の食事にも向いていると思います。」また林さんはお客様にワインの特性を正確にお伝えするために、ヴィンテージ毎の葡萄の作柄などの情報収集にも余念がありません。
明治~昭和初期にタイムスリップしたかのような室礼や調度品に囲まれたこの上ない贅沢な空間。四季折々の旬の素材を吟味して調理し、選りすぐりの器で盛りつけた京懐石料理の数々。こんな柊家に魅せられ、何度も訪れるお客様は多く、海外からのお客様も年々増加の一方なのだそうです。おもてなしの精神で、国内・海外からのお客様に古き良き日本の文化に接してもらい、より深く京都の良さを知っていただく。そんな京都の親善大使の役割を担う存在、それが柊家なのです。

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柊家
◇所在地: 京都市中京区麩屋町通姉小路上ル中白山町
◇TEL.075-221-1136 FAX.075-221-1139
Webサイト http://www.hiiragiya.co.jp/

このお店が推薦する丹波ワイン

丹波鳥居野ピノ・ブラン
タイプ:白ワイン
味わい:中口
容量:750ml
葡萄品種:ピノ・ブラン、ショイレーベ

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