ザ・リッツ・カールトン京都 川崎隆洋 さん

歴史文化ゾーンのホテル

祇園や先斗町にほど近い鴨川のほとり。
四条や出町柳とは異なり、二条界隈の川沿いは大人の散策道となり、落ち着いた装いを醸し出しているエリアの1つ。
東には比叡山や平安神宮、岡崎公園といった歴史文化ゾーンが広がる。
この地に2014年に開業したザ・リッツ・カールトン京都。
当ホテル、イタリア料理「ラ・ロガンダ」のシェフソムリエ川崎隆洋さんにワインに対する思いをお聞きしました。

シェフソムリエ 川崎隆洋 さん

ラグジュアリーホテルとして世界中からゲストが訪れるザ・リッツ・カールトン京都。そのイタリア料理「ラ・ロガンダ」でサービスマンとしてのキャリアをスタートさせ、昨年からはシェフソムリエとして多忙を極める川崎隆洋さん。
この仕事を選んだ理由は「学生時代に関わった音楽イベントで、音楽を通じて見知らぬ者同士が繋がり、人の輪が広がる素晴らしさを経験し、自分も何かを通じて人と人を繋げる事がしたかったから」。そこで、学生時代から関心のあったワインを通じて実践しようと、大学卒業後イタリアの食材・ワインを専門に扱う商社で働き、その後ザ・リッツ・カールトン京都の立ち上げに参加した。齢30歳の若きソムリエである。

世界中のゲストに日本を楽しんでもらうそれが私の喜びです

「日本で生まれたからには自国のワインを愛したい」と語る川崎さん。昨今の日本ワインの品質の向上、世界からの評価が高くなってい
る事を多くの人に知ってもらいたい。目下の目標は関西一日本ワインを飲むことが出来るホテルになる事だそうです。
「せっかく京都へ来られた海外からのゲストには京都のワインをお薦めしたいですし、日本の地葡萄である甲州種なども是非知って頂きたいですね」と日本ワインへの熱い思いが溢れています。

海外からのゲストの利用が半数を占めるというラ・ロガンダでは「京都丹波ソーヴィニヨン・ブラン」がオンリストされ、川崎さんのお気に入りの1本となっています。
「丹波ワインのソーヴィニヨン・ブランは品種を代表するグレープフルーツなどの柑橘系の他、トロピカルフルーツの要素もあり、豊かで複雑なアロマが特徴です。また果実の凝縮した力強さとシャープな酸も備わっていて、味わいにメリハリがあり奥行きがあります。太陽の恵みを受けた中に丹波高原の寒暖差に富んだ気候があり、丹波のテロワールが表現されたワインだと思います」。
海外からのゲストの多くが「こんなしっかりしたソーヴィニヨン・ブランが日本ワインなのか。しかも京都で造られているとは」と驚かれる
そうです。

川崎さんお薦めのマリアージュは「鮮魚のタルタル 黒米のサラダ野菜と紅芋酢のインフュージョンソース(10月取材時)」。季節の旬の
魚介に混布出汁など和の要素を取り入れたモダンガストロノミーの一皿。新鮮な魚介に出汁の旨みとソースの酸味が調和した繊細な味わいにソーヴィニヨン・ブランが相乗するのだそうです。
「数あるワインの中の1本との出会いをゲストが喜んでくれたら。他の人にその感動を伝えてくれたら。こんな嬉しいことはありません。この積み重ねがワインと人を繋ぐ事に他ならないと思っています」とまっすぐに前を見つめて話す姿は、純粋にお客様の喜ぶ顔が見たいという極めてシンプルな気持ちからである事が伝わってきます。
ワインと人を繋ぐ。川崎さんの思いはより大きく、強くなっていく事でしょう。海外のお客様に、これからの日本ワインを京都から発信する貴重な存在として、大いに活躍が期待されます。

 

川崎さんが推薦する丹波ワイン

京都丹波 ソーヴィニヨン・ブラン
タイプ:白ワイン
味わい:辛口
容量:750ml
葡萄品種:ソーヴィニヨン・ブラン
葡萄産地:京都府船井郡京丹波町
アルコール:13%このワインが気になる


 THE RITZ-CARLTON, KYOTO

【所 在 地】
京都市中京区鴨川二条大橋畔
【電  話】
075-746-5555
【web】
https://www.ritzcarlton.com/jp/hotels/japan/kyoto